古民家は、現代の建築にはない特徴的な間取りをしています。地方の気候風土に根差した機能的な間取りは、生活をする人に合わせた可変的なデザインです。一般的な古民家の間取りを例にして、解説していきます。
古民家といえば、土間
古民家といえば、玄関にあたる部分が土間になっているイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?土間は、建物よりも一段低くなっており、室内とはいえ、床はなく、外部から続いている地面の延長のようで、外と内の中間的な役割を持っています。
多くの古民家では、土間に台所があり、ご飯を炊く竈(かまど)もここにありました。室内で火をおこせないため、中間的な場所に台所があったわけです。農作業をするときに、汚れた服や靴を着替えずに、そのまま休憩をしたり、藁(わら)を編むなどの屋内作業の場としても使われ、当時の人にとって土間は大変重宝されていました。
様々な機能がある囲炉裏
古民家には、土間と共に囲炉裏(いろり)があるのが一般的ですが、土間に設置されている場合と、一段あがった床に埋め込まれる形で設置されている場合があります。
囲炉裏は調理に使う他にも、暖房の役目をしていました。目に見える役割だけでなく、古民家の耐久性にも一役買っていました。囲炉裏で薪を燃やすときに発生する煙にはタールが含まれており、これが、梁や茅葺屋根をいぶすことで、防虫効果や防水効果を高めていました。
また部屋の中が暖かくなることで、木材の含水率を下げて、結露を避け、木材の腐食を防ぐ効果もありました。囲炉裏は、家族や人が集まる場としての役割も持っていました。食事中や夜間は自然と囲炉裏の周りに集まり、会話が生まれる反面、家族の着座場所が決まっており、家族内の序列秩序を再確認する機能もあわせ持っていました。
オーソドックスな農家は、田の字型
居住部分は、客間・奥座敷と呼ばれる部屋があり、これらの部屋が廊下のない続きの「田の字型」で配置されていました。
これは、結婚や葬儀などの冠婚葬祭で、近所の人や親戚が大勢集まったときに大広間として使用できるよう、普段は襖や障子などの建具で仕切られていました。何十畳もの大部屋を作るのは、現代の建築方式ではなかなか難しく、古民家ならではの柱や梁の基礎の賜物と言えます。
古民家でも快適な生活がしやすいように・・・
古民家は、時代や気候風土に合わせて、快適に過ごしやすいように様々な工夫がなされています。現代人の生活には馴染まない箇所もありますが、快適に過ごせるように古民家の魅力と生活の利便性の両立を追求したリノベーションがおすすめです。
お問い合わせ
